北から南へ、高山から低地へ、錦のさざ波が日本列島を覆います。
美しい日本の秋を満喫してみてはいかがでしょう。

日塩もみじライン(栃木県那須塩原市)

日塩もみじラインは全長28.5㎞の有料道路。大小のコーナーが連続する沿道にはモミジの木が多く、紅葉シーズンは鮮やかな赤に彩られます(写真上)。もみじラインの北側起点から国道400号を西那須野塩原IC方面に9㎞ほど走ったところにあるもみじ谷大吊橋(渡橋料300円)。塩原ダムの貯水池をひとまたぎにする全長320mの歩道吊橋からは鮮やかに色づく渓谷地帯の紅葉を一望できます(写真下)。

もみじラインの名に恥じない見事な紅葉が続く道。

日塩もみじラインは鬼怒川温泉と塩原温泉郷を結ぶ有料道路。標高1,000m前後の高原地帯を抜けていく道で、その名のとおり、紅葉の風景の素晴らしさは格別です。なかでも塩原料金所周辺はモミジが密生しているため、沿道は真っ赤に彩られます。もみじライン南側の龍王峡、北側の塩原温泉郷など、周辺にも数多くの紅葉スポットが点在しています。

◆紅葉の見頃:10月下旬〜11月上旬

アクセスガイド

◎那須塩原市側入口までJR西那須野駅から路線バスで約30分。

◎東北道・西那須野塩原ICから国道400号で約40分、日光宇都宮道・今市ICから国道121号で約50分。

日光・いろは坂(栃木県日光市)

いろは坂を登り切った中禅寺湖畔にも、イタリア大使館別荘記念公園や菖蒲ケ浜といった紅葉の名所が点在。その先の竜頭(りゅうず)の滝や湯ノ湖畔などでも色鮮やかな紅葉を堪能できます。

上りと下りで48のカーブがある紅葉ドライブの名所。

日光市街と中禅寺湖畔を結ぶ、上り/下りに分かれた一方通行の道。合計48のカーブには「いろは四十七字」プラス「ん」の名前が付いています。古くから親しまれてきた日光の紅葉を味わうには絶好のルートで、第一いろは坂(下り専用)の入口近くにある展望台からは華厳滝(けごんのたき)も一望できます。

◆紅葉の見頃:10月中旬〜下旬

アクセスガイド

◎JR日光駅または東武日光線・東武日光駅から明智平まで路線バスで約40分。

◎日光宇都宮道路・清滝ICからいろは坂入口まで約5㎞/10分。

国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)

コキアは南ヨーロッパ原産の一年草で、和名はホウキグサ。かつては乾燥した茎が箒(ほうき)の材料として用いられていました。また、コキアの実を加熱加工したのが「とんぶり」。秋田県比内地方の名産品で「畑のキャビア」とも呼ばれています。

丘一面を深紅に染め上げるコキアの紅葉。

四季折々、美しい花々が咲き誇る国営ひたち海浜公園。その秋の名物として知られているのがコキアの紅葉です。園内の“みはらしの丘”に植えられたコキアは約3万2,000株。これが毎年10月になると一斉に色づき、丘一面を深紅に染め上げます。

◆紅葉の見頃:10月上旬〜中旬

アクセスガイド

◎JR勝田駅から路線バスで約20分。

◎常磐道・日立南太田ICより国道6号などを経由して約15㎞/30分。

箱根・仙石原(神奈川県箱根町)

仙石原という地名は、昔の人々が「ここを開墾すれば千石の穀物がとれる」と話していたことに由来。この見事な景観を維持するために欠かせない春の野焼き(例年3月中旬~下旬に実施)も観光客の人気を集めています。

陽を浴びて黄金色に輝く箱根の秋の風物詩。

芦ノ湖の紅葉などとともに、箱根の秋の風物詩として人気を集めているのが仙石原のススキです。太陽の光を浴びると黄金色のじゅうたんのように輝く草原は「かながわの景勝50選」にも選ばれていて、毎年大勢の観光客が訪れます。

◆紅葉の見頃:9月下旬〜11月中旬

アクセスガイド

◎小田急・箱根湯本駅から路線バスで約30分(新宿からの路線バスもあり)。

◎小田原厚木道路・箱根口ICから国道1号などで約15㎞/30分。