四季の巡りと暮らしの節目に、神に祈り、祭りを行う。人々の熱き心、ほとばしる想いの瞬間を、写真家・森井禎紹が切り取ります。今回は毎年4月に佐渡で行われる鬼太鼓です。

悪魔を払い豊年を祈願する佐渡の郷土芸能

佐渡にしかない珍しい古典芸能。土俗的な生活や信仰、輝かしい金山の隆盛。佐渡へ往来した多様な文化は、この島で混じり合い、独自に昇華することで様々な芸能を豊かに花開かせた。

その一つが鬼太鼓である。島内各地にそれぞれ独自の様式で伝承されているのも興味深いところ。

大別すると、様式には相川系、国仲系、前浜系の3つの型がある。

勇壮な太鼓に合わせて鬼が激しく舞う鬼太鼓は佐渡では「オンデコ」と呼ばれ、悪魔を払い豊年を祈願する神事芸能として神社の祭礼には必ずといってよいほど奉納されます。

鬼の面を黒と赤があり、黒羽男性、赤は女性を表している。

鬼太鼓

開催日:4月は両津で島開きに開催され、年中おこなされる。ホテルでも演じられる。
開催地:佐渡全域
問い合わせ:佐渡市商工観光課 Tel:0259-63-3111