四季の巡りと暮らしの節目に、神に祈り、祭りを行う。人々の熱き心、ほとばしる想いの瞬間を、写真家・森井禎紹が切り取ります。今回は毎年11月23日、兵庫県三田市で行われる百石祭りです。
写真・文 : 森井 禎紹 Teiji Morii
発祥は雨乞いから
各氏子が、その年に収穫したもち米で作った小餅を神前に供え、神主が五穀豊穣や家内安全の祝辞を唱えるといった一連の儀式が行われます。
午後1時頃から新発意(しんぼち)と呼ばれる法衣を着た大親法(おおしんぼ)・小親法(こしんぼ)を始め、太鼓踊り子、旗踊り子、鉄砲方、鬼、山伏、笠幕持ち、幟持ちなどにより構成される百石踊りが始まります。
百石踊りは、文亀3年に起こった大干ばつの時、元信という遊行僧が八幡神に雨乞いを祈願したところ、雨が降り、その返礼のため踊られたことに由来します。
この踊りを奉納するのに米百石分の費用がかかったことから、この名前が付いたと言われています。
百石踊り
開催日: 11月23日
開催地:兵庫県三田市神本庄駒宇佐八幡神社
問い合わせ:三田観光協会 TEL:079-561-2241