四季の巡りと暮らしの節目に、神に祈り、祭りを行う。人々の熱き心、ほとばしる想いの瞬間を、写真家・森井禎紹が切り取ります。今回は毎年4月に福井県坂井市で行われる雄島まつりです。

大湊神社の祭礼の一つで、海に出た父や夫、兄弟の無を祈って、みこしを神社に奉納したのが始まり。毎年4月20日に行われ、若い衆の「舟みこし」、子供達の「子ども神輿」、18歳〜25歳の女性で担ぐ「乙女みこし」が繰り出す。

威勢のいいねじりはちまき、揃いの法被とかすりのもんぺの粋な姿に海も華やぐ一瞬です。朱塗りの欄干がひときわ美しい雄島橋には多くの鯉のぼりが日本海の風にたなびいている。

大湊神社参拝の帰路、「船みこし」は海の中に若衆共々入り対岸まで泳いで渡る。

雄島まつり

開催日:毎年4月11日
開催地:福井県坂井市三国大湊神社
問い合わせ:三国観光案内所 Tel:0776-82-5515

写真・文: 森井 禎紹 Teiji Morii

写真家。1941年生まれ。兵庫県三田市出身。1964年頃より趣味で写真を始める。写真コンテスト、カメラ雑誌月例コンテストに応募、入選回数362回を数える。1990年プロに転向、ライフワークとして日本全国の祭りを取材。『祭りに乾杯』『祭り旅』『祭り日』他多くの写真集を出版。現在、社団法人写真家協会(JPS)会員、一般社団法人二科会写真部常任理事、兵庫県写真作家協会最高顧問など。