

四季の巡りと暮らしの節目に、神に祈り、祭りを行う。人々の熱き心、ほとばしる想いの瞬間を、写真家・森井禎紹が切り取ります。今回は毎年7月に愛媛県西伊予市で行われる御田祭りです。
写真 : 森井 禎紹 Teiji Morii
豊作と無病息災を祈る奥伊予の奇祭
明治14年からの伝統行事。全身どろんこになって行う様子は奥伊予の奇祭として知られている。背中に御弊と幟を立てた、いずれも闘牛に出るかのような大牛10頭が代かき唄に併せて粗かきをする。
次いで泥田の中で渡の束や竹の束、杵などを持って若者が大豆を植える仕草をする。また、天狗の面を被った大番が神宮に泥をかけたり、突き落としたりする。神官は怒って3人がかりで大番を田に投げ込む。若者達は滑ったり転んだり、泥まみれになって大仰に取っ組み合いを演じて監修の喝采と爆笑を誘い、豊作と無業息災を祈願する。


御田祭り
開催日:7月第一日曜日
開催地:愛媛県西予市城川町三嶋神社
問い合わせ:城川町観光協会
tel :0894-82-1111